2026年8月号

アザオキソヒポキサンチン(AOH)によるシワ改善効果

月号・特集 Cosmetic Science 2026年8月号
論文No 07
著者所属 三菱商事ライフサイエンス株式会社 化粧品事業部 開発グループ
著者 青島 央江
タイトル アザオキソヒポキサンチン(AOH)によるシワ改善効果
論文の概要(要約) 芝草の生育がリング状に促進または抑制され、その中にキノコが生える“フェアリーリング”の形成にかかわる2-アザ-8-オキソヒポキサンチン(AOH)などは、フェアリー化合物(FCs)と総称される。AOHは各種安全性試験で副反応が認められず、正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)を用いたマイクロアレイ解析では皮膚バリア機能に関与する遺伝子群の発現亢進が確認され、臨床試験でも角層水分量の増加と経表皮水分蒸散量(TEWL)の減少が示されてきた。角層水分量の減少やTEWLの増加は表在性のシワが形成する原因の1つとして知られることから、本稿では、AOHのシワ改善効果を臨床的に検証した長期連用試験の結果を紹介する。
研究目的 マイクロアレイ解析で皮膚バリア機能への関与が示されてきたAOHについて、化粧品成分としてのシワ改善効果を長期連用試験により臨床的に明らかにすることを目的とした。
手法 TEWLの高い健康な日本人女性24名を選抜し、朝晩2回の洗顔後に0.01%AOH化粧水と0.05%AOH化粧水を半顔ずつ12週間塗布する二重盲検・左右無作為化試験を実施。4週後、8週後、12週後に角層水分量と、外眼角部から採取した皮膚レプリカの画像解析によるシワ面積率、最大シワ最大深度などを評価した。
主要成果 平均年齢44歳±8歳の23名が試験を完了した。シワ面積率は0.01%塗布部位で8週および12週、0.05%塗布部位で12週に有意に低下し、最大シワ最大深度は0.05%塗布部位で4週、8週、12週のいずれも有意に減少した。評価した4指標のうち3指標でシワ改善効果が認められ、皮膚バリア機能の改善・強化とヒアルロン酸の産生促進がシワ改善に寄与したと考えられた。

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