2025 年3 月13 日、MFDS(食品医薬品安全処)が「’25 年化粧品の主な政策方針と記載・表示案内」を発表しました。
WWIP は、この中で最も注目すべき「安全性評価制度の導入」について、MFDS の発表内容の要点をお知らせ致します。
1.発表の背景
昨今、化粧品の安全性評価を要求する国 / 地域が増えつつあるが、これは化粧品の輸出量が好調
な韓国においても大きな足枷となっている。MFDS は、持続的な化粧品産業の成長促進のため、自
国にも安全性評価制度を導入することで企業の力量を向上させようと考えている。
▼2024 年の韓国の輸出先上位10 カ国/ 地域の安全性評価制度有無
| 安全性評価制度あり | 安全性評価制度なし |
|---|---|
| ・中国 ・米国 ・ベトナム ・台湾 ・タイ ・アラブ首長国連邦 ・シンガポール | ・日本 ・香港 ・ロシア連邦 |
2.施行予定時期
法令とガイドラインの整備は2025 年を予定、2028 年から段階的施行を予定
| 区分 | ‘26年 | ‘27年 | ‘28 年 | ‘29 年 | ‘30 年 | ‘31 年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 制度段階 | 2年の猶予期間 | 業界規模および品目による段階的施行 | 全面施行 | |||
| 適用対象 | ※ 年間生産・輸入実績10 億以上の企業 | 全体メーカー・品目 | ||||
| 新機能性 | 新機能乳幼児・子ども | 新規品目 | ||||
※ 生産· 輸入10 億未満の企業、既存製品(~’ 27 年) は’ 31 年から安全性評価が義務化される
3 安全性評価制度の導入案
以下は、MFDS が現在想定している安全性評価制度の導入案。(※現時点では確定ではない点に注意)
| 政府への提出要否 | MFDS への提出は不要。 将来的に要求を受けた際には見せる必要がある。 |
| 対象 | 輸入品を含む全製品 |
| 安全性評価資料の作成者 | 化粧品の販売前に、化粧品責任販売業者が化粧品の安全性を示す「安全性評価資料」を作成・保管する。 化粧品責任販売業者が直接評価せず、外部機関に評価を委託することも可能。 |
| 安全評価者の資格・要件 | 1. 関連専攻( 医学· 薬学· 生物学· 化学· 毒性学またはそれに関連する学科) 学士以上の学位取得 + 化粧品安全性業務に従事した経歴 1-2. 関連専攻( 医学· 薬学· 生物学· 化学· 毒性学またはそれに関連する学科) 学士以上の学位取得 + 専門教育課程( 非学位課程) 履修 2. 専門教育課程( 学位課程) 履修 3. カスタマイズ化粧品調剤管理士+ 化粧品安全性業務の従事経験 + 専門教育課程( 非学位課程) 履修 (専門教育課程) ➀専門教育課程( 学位課程): 規制科学人材養成特性化大学院運営 ➁専門教育課程( 非学位課程): 別の教育機関の指定を推進 |
| 安全評価資料の保管期間 | 化粧品が流通· 販売された日から保管し、最後に製造· 輸入された製品の製造年月日の10 年後まで保管する。 |
4.WWIP より
化粧品の安全性評価制度は、EU のPIF 制度を導入したASEAN 諸国や台湾で既に始まっています。中国ではPIF 制度こそ採用していないものの、申請手続き時に安全性評価報告の作成と提出が必要となるため、これらの国/ 地区で化粧品の一般貿易を開始しているお客様にとっては馴染みのある制度であると思います。
韓国がこれから導入しようとしている安全性評価報告制度は、時間をおいて段階的に開始される点や、作成した資料をMFDS に“提出” するのではなく企業の“手元保管(備置き)” とする点がPIF の要求と似ていると思われます。
また、ご存知の通り韓国では国を挙げて化粧品産業を盛り上げており、MFDS は独自の原料データベースを構築し、評価が難しい原料の代替原料情報を提供するなどの企業支援をしようとしているようです。
現段階ではまだ制度案の状態ですが、既に韓国で化粧品を流通している企業や、これから韓国展開を検討している企業にとっては非常に注目すべきニュースです。
WWIP では、EU・ASEAN・台湾におけるPIF 作成、中国NMPA 申請のための安全評価可否チェック等、安全性評価に関するサービスを多数行っております。韓国の安全性評価制度開始までしばらく猶予期間がありますが、この経験をもとに、韓国においても皆様をサポートして参りますので、お気軽にお問合せください。