ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:釘丸和也)が行う白斑治療法に関する研究助成の採択結果が、2021年10月21日に行われた第3回日本白斑学会学術大会にて発表されました。

白斑治療への貢献を目的に設立された ポーラ化成工業 白斑研究助成金制度 

 皮膚の白斑の病態はメラノサイトに対する自己免疫機序や自然免疫、酸化ストレスなどの関与が推測されていますが、それだけでは説明がつかないことが多く、未解明の部分が多く残っています。また現在の保険診療では治療が難しい例もあり、より良い治療が求められています。最新の解析技術を用い、新規治療法につながる研究を創り出していくことが最重要課題であり、本助成制度がその発展に少しでも貢献できればと考えています。

2021年度採択者一覧 

 日本白斑学会理事および学会理事が依頼した基礎研究者で組織する選考委員会において厳正に審査した結果、下記が採択されました。

助成者名所属機関名・職名研究テーマ
種村 篤大阪大学 医学部 皮膚科 准教授ヒト白斑病変に生じる選択的メラノサイト免疫応答の解析と新規制御因子の同定
入間田 萌花東北大学 大学院 医学系研究科 皮膚科学分野 大学院生白斑における色素形成・免疫調節機構の解明
阿部 優子山形大学 医学部 皮膚科学講座 講師メラノサイトにおける抗酸化機構と細胞死メカニズムの解明

本助成制度に関する詳細は https://www.jsvitiligo.jp/news/data/20210616_01.pdf をご参照ください。


日本白斑学会(JSV)
 日本白斑学会は、皮膚の白斑の病態解明と新規治療法の開発、研究者の情報共有、若手研究者の育成、白斑に関する諸問題への取り組み、国内・海外への情報発信、ならびに国際共同研究に対する日本の窓口となることを目的として2018年に設立された学会です。 

<日本白斑学会ホームページ> https://www.jsvitiligo.jp/ 

日本白斑学会事務局長 鈴木民夫教授(山形大学皮膚科) のコメント
 日本白斑学会(JSV)ホームページの片山理事長の挨拶文にもありますように、最近10年間の国際的な白斑研究の高まりの中、JSVが設立されましたが、JSVにとって国内の若手白斑研究者の育成は喫緊の課題でした。今回、多くの応募をいただいたことは、JSVにとっても大きな喜びであり、今後の学会活動の弾みになる出来事であります。今後、この研究助成制度が国内の白斑研究を担う若手研究者にとって、登竜門的存在として本助成に採択されることが一つの目標になることを期待しております。