2024年6月号

「シワを改善する」医薬部外品の現状と有効成分レチノールの改善効果

月号・特集 Cosmetic Science 2024年6月号
論文No 01
著者所属 株式会社資生堂 みらい開発研究所
著者 大田 正弘
タイトル 「シワを改善する」医薬部外品の現状と有効成分レチノールの改善効果
論文の概要(要約) 「シワを改善する」効能が認められた医薬部外品が上市されて7年以上が経過した現状をふまえ、薬事承認されている5つの有効成分の視感判定値を比較し、レチノールが最も高い改善度合いを示す可能性を論じている。レチノールは筆者らが独自に承認を受けたビタミンA誘導体であり、従来は目尻のシワで評価されてきたが、生活者調査で首のシワへの悩みが顕在化したことを受け、40〜69歳の日本人女性84例を対象にプラセボ対照二重盲検試験を実施した。レチノール配合クリームを12週間連用した群は、目視判定およびPRIMOSによるレプリカ機器評価のいずれにおいてもプラセボ群に対して有意に首のシワを減少させ、塗布中止後2週間も効果が持続することが示された。首のシワに対して客観的評価で有効性が確認された初の報告である。
研究目的 抗シワ医薬部外品に承認されている5つの有効成分の臨床成績を俯瞰したうえで、有効成分レチノールが首のシワに対しても改善効果を示すかを明らかにすることを目的とする。
手法 40〜69歳の日本人女性152例から首のシワが深い84例を選抜し、レチノール配合クリームとプラセボクリームの半顔比較二重盲検試験を14週間(連用12週+観察2週)実施した。評価は首のシワグレード標準に基づく目視判定と、PRIMOS CRによるレプリカのシワ面積率・シワ体積解析で行った。
主要成果 レチノール配合製剤塗布群は4〜12週後までプラセボ群に対し有意にシワグレードスコアを減少させ、14週後も効果が持続した。機器評価においても8週後および12週後でシワ面積率・シワ体積を有意に減少させ、首のシワへの客観的な有効性が示された。

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