2024年8月号
メイク落とし技術の最新動向
| 月号・特集 | Cosmetic Science 2024年8月号 |
|---|---|
| 論文No | 02 |
| 著者所属 | 花王株式会社 スキンケア研究所 |
| 著者 | 加賀谷 真理子/長崎 裕子 |
| タイトル | メイク落とし技術の最新動向 |
| 論文の概要(要約) | メイク落とし市場はメイクトレンドと生活者ニーズの変化に応じて進化してきた。1990年代以降のウォータープルーフマスカラ普及に伴いオイルタイプの使用率が急伸した一方、濡れた手での使用時の洗浄力低下という課題があった。本稿では、非イオン界面活性剤の親水基構造を制御して可溶化領域を拡張する耐水性オイル設計、カードハウス構造を応用したバームタイプ製剤、さらにマスク生活下で顕在化した肌擦れ課題に応えるメイク自発洗浄技術を概観した。油剤粘度低減と界面活性剤スクリーニングにより、ローリングアップ機構で擦らずメイクを落とせる処方を実現し、メカニズムを動的油水界面張力と接触角の経時変化から考察した。メイク落としの機能と感触の両立技術の最新動向をまとめた。 |
| 研究目的 | オイルタイプの耐水性設計、バームタイプの構造増粘、擦らずに洗浄できるメイク自発洗浄技術という近年のメイク落とし技術動向を整理・解説すること。 |
| 手法 | 界面活性剤/水/油剤の状態図比較、油剤粘度と皮膜溶解性の関係評価、HLB違いの非イオン界面活性剤5種スクリーニング、動的油水界面張力・接触角計測による機構考察を実施した。 |
| 主要成果 | グリセリン・ポリグリセリン基を持つ界面活性剤は可溶化領域が拡大し耐水性を発現、低粘度油剤と適切な界面活性剤の組合せにより物理力を加えなくてもローリングアップでメイクを除去できることを示した。 |