2024年8月号

チキソトロピー性を付与する油系増粘剤高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリル

月号・特集 Cosmetic Science 2024年8月号
論文No 06
著者所属 日清オイリオグループ株式会社 ファインケミカル事業部
著者 柴田 翔太/松澤 誠/大山 慶一
タイトル チキソトロピー性を付与する油系増粘剤 高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリル
論文の概要(要約) 日本のクレンジング化粧品市場(2023年約1,390億円)においてクレンジングオイルは30.8%を占める最大剤型であり、使用時のタレ落ち改善のため油を増粘・ゲル化する技術が活用されている。本稿では、代表的な油系ゲル化剤(12-ヒドロキシステアリン酸、アミノ酸誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、ワックス系)を整理したうえで、日清オイリオグループが開発した高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリルを新規油系増粘剤として取り上げた。本素材は静置時に高粘度、シェア時に低粘度化する顕著なチキソトロピー性を示し、クレンジングオイルに効果的な"手のひら保持・肌上広がり"という使用体験を付与する。配合量依存性、他油剤との相溶性、併用系でのゲル物性を示し、実用処方例を提示した。
研究目的 代表的な油系ゲル化剤を整理したうえで、チキソトロピー性を付与する新規油系増粘剤「高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリル」の特徴と応用を解説すること。
手法 高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリルの配合量を変えたゲルを調製し、静置粘度とシェア時粘度(チキソトロピー性)、他油剤との相溶性、クレンジングオイル処方での使用性を評価した。
主要成果 高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリルは配合により顕著なチキソトロピー性を付与し、手のひら保持性と肌上での広がりやすさを両立する、既存ゲル化剤にない使用体験を提供できることを示した。

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