2025年4月号
新規医薬部外品美白有効成分トラネキサム酸セチル塩酸塩(TXC)の開発経緯とその応用例
| 月号・特集 | Cosmetic Science 2025年4月号 |
|---|---|
| 論文No | 03 |
| 著者所属 | CHANEL R&I 化粧品研究所/日光ケミカルズ |
| 著者 | 原田 康子・宮本 雅義/清水 健司・枝 雄二 |
| タイトル | 新規医薬部外品美白有効成分トラネキサム酸セチル塩酸塩(TXC)の開発経緯とその応用例 |
| 論文の概要(要約) | CHANELと日光ケミカルズが共同開発し2009年に医薬部外品有効成分として認可されたトラネキサム酸セチル塩酸塩(TXC)について、開発経緯、作用機序、製剤化技術を総括した報告である。TXCは皮膚内でエステラーゼによりトラネキサム酸へ変換され、ケラチノサイトのUVB誘導性PGE2産生を抑制することでメラノサイト活性化を阻害し、メラノサイトに直接作用せずに可逆的な色素沈着抑制作用を示す。さらに、TXCは高い自己組織化能を有し、油剤・高級アルコール・モノアルキルグリセリルエーテル・水から成る4成分系で両連続αゲル(BAG)相を形成。αゲル−液晶相転移温度が皮膚表面温度付近にあることからTXCの経皮吸収を従来のO/Wエマルションより有意に促進した。 |
| 研究目的 | TXCの美白作用機序を解明するとともに、界面化学的特性を活かした化粧品処方への応用可能性を検証することを目的とした。 |
| 手法 | UVB照射ケラチノサイト培養系でPGE2定量とメラノサイト活性化評価を行い、ヒト試験で色素沈着抑制の可逆性を確認、BAG相は表面張力測定・DSC・WAXS・cryo FIB-SEM・フランツセル試験で解析した。 |
| 主要成果 | TXCはケラチノサイトのPGE2産生阻害を主機序とし、BAGエマルションが従来処方より皮膚浸透を有意に高めることが示された。 |