2025年4月号

メラノソームの色素細胞内輸送と表皮内移送

月号・特集 Cosmetic Science 2025年4月号
論文No 08
著者所属 東北大学大学院 生命科学研究科
著者 菅原 翠・福田 光則
タイトル メラノソームの色素細胞内輸送と表皮内移送
論文の概要(要約) 皮膚の色素沈着に必須なメラノサイト内のメラノソーム輸送とケラチノサイトへの移送メカニズムを分子レベルで整理した総説である。アクチン線維上の輸送はmyosin-Va・Rab27A・Melanophilin/Slac2-aによる3者複合体が担い、いずれの欠損もグリセリ症候群型の色素希薄化を引き起こす。細胞膜直下ではSlp2-aを介してメラノソームが係留される。微小管上の輸送は順行性のRab1A/SKIP/kinesin-1複合体と逆行性dynein複合体により制御される。ケラチノサイトへの移送についてはシェディング、エキソ/エンドサイトーシス、サイトファゴサイトーシス、ナノチューブ説の4モデルを紹介し議論した。
研究目的 メラノソームの細胞内輸送と表皮内移送メカニズムの現状を整理し、美白化粧品開発の標的としての可能性を検討することを目的とした。
手法 グリセリ症候群関連分子群および近年のRabファミリー・モータータンパク質研究、電子顕微鏡・ライブセルイメージング成果を体系的に総説した。
主要成果 アクチン輸送経路は有力な美白ターゲットとなり得る一方、微小管順行性輸送と表皮内移送の美白応用は今後の課題であることを示した。

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