2025年8月号

ヒト皮膚の摩擦ダイナミクスと保湿効果

月号・特集 Cosmetic Science 2025年8月号
論文No 06
著者所属 山形大学 学術研究院
著者 野々村 美宗
タイトル ヒト皮膚の摩擦ダイナミクスと保湿効果
論文の概要(要約) バイオミメティック触覚センシングシステムを用いて、ワセリンまたはシリコーンオイルを塗布したヒト皮膚の摩擦ダイナミクスを解析した研究である。指モデル接触子を正弦運動させてヒト皮膚上の摩擦力を測定し、保湿処理による摩擦係数・遅れ時間の減少と、摩擦パターンの変化を明らかにした。油剤の潤滑効果により摩擦が低減され、皮膚の状態変化を触覚で実感するメカニズムの理解に貢献した。保湿実感を物理的に定量化する新たな評価基盤を提供するものである。
研究目的 スキンケア化粧料を塗った際にヒトが保湿効果を触覚で実感するメカニズムを、摩擦現象の物理的解析を通じて明らかにすることを目的とする。
手法 バイオミメティック触覚センシングシステム(指モデル接触子、正弦運動機構)を用いた摩擦評価を行った。被験者20名の前腕にワセリン・シリコーンオイルを塗布し摩擦係数・遅れ時間・摩擦パターンの経時変化を測定した。
主要成果 ワセリン・シリコーンオイルの潤滑効果により摩擦係数と遅れ時間は減少し、その後徐々に増加した。oscillation patternが消失しstable/stick patternが出現することで、保湿処理による皮膚表面の状態変化が摩擦力学的に捉えられた。

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