2025年10月号

光老化のメカニズムと真皮の変化:イメージング技術による新たな視点

月号・特集 Cosmetic Science 2025年10月号
論文No 03
著者所属 株式会社資生堂 みらい開発研究所
著者 小倉 有紀
タイトル 光老化のメカニズムと真皮の変化:イメージング技術による新たな視点
論文の概要(要約) 光老化は紫外線曝露による早期皮膚老化であり、シワ、弾力低下、色素沈着、毛細血管拡張などをもたらす。本稿では、UVA/UVBによるDNA損傷、ROS生成、炎症経路の活性化といった基本メカニズムを整理したうえで、真皮におけるコラーゲン線維・エラスチン線維・基底膜の構造変化を解説した。さらに第二高調波発生(SHG)顕微鏡や高周波照明顕微システムといった非侵襲イメージング技術を用いた最近の知見を紹介し、コラーゲン線維ネットワークが肌の弾性回復力と強く相関すること、真皮の黄色化が変性エラスチン線維の蓄積に起因することを示した。エラスチン変性抑制やコラーゲン状態のモニタリングを通じた、個別化された光老化ケアの可能性を議論した。
研究目的 光老化による真皮の構造変化と、それが肌の力学・光学特性に及ぼす影響をイメージング技術の進展を踏まえて再整理することを目的とした。
手法 文献レビューに加え、in vivo SHG顕微鏡によるコラーゲン線維観察および高周波照明顕微システムによる真皮光吸収解析を用いて、紫外線曝露履歴と肌状態の関連を検証した。
主要成果 コラーゲン線維ネットワークは肌のハリと強く相関し、真皮の黄色化は変性エラスチン線維の異常沈着が主因であることを示し、エラスチン変性抑制が真皮黄色化対策の鍵となることを明らかにした。

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