2026年2月号

ヒト皮膚ガスを美容に活用する─美容体臭学のすゝめ─

月号・特集 Cosmetic Science 2026年2月号
論文No 01
著者所属 東海大学 理学部化学科/皮膚ガス研究会 会長
著者 関根 嘉香
タイトル ヒト皮膚ガスを美容に活用する ─美容体臭学のすゝめ─
論文の概要(要約) ヒトの体臭は皮膚表面から放散される皮膚ガスに由来し、その種類や量は性別・年齢・代謝機能・生活行為・心理状態など多様な要因に左右される。本論文では皮膚ガスの発生メカニズムを概説し、睡眠の質・腸内環境・感情(情動)が皮膚ガス組成に及ぼす影響について研究事例を紹介している。これらの知見に基づき、体臭を個性として捉え美容的価値を見出す「美容体臭学」を提案している。
研究目的 体臭を美容の要素として捉える「美容体臭」の概念を提案し、睡眠・腸内環境・感情が皮膚ガス組成に及ぼす影響を概観することを目的とする。
手法 健常被験者を対象に、夜間睡眠の質、ラクチュロース連続摂取、ホラー・コメディ映像視聴条件下において、後頸部・前腕部等で皮膚ガスを捕集し、各種揮発性成分の放散量を測定・比較した。
主要成果 睡眠不良時にはジアリルジスルフィドの皮膚放散量が有意に増加し、腸内環境改善によりアンモニアが83%減少するとともにγ-ラクトン放散量が増加した。感情状態により放散されるアルデヒド類の分子量・種類が変動し、皮膚ガス組成が情動を反映することが示された。

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