2026年4月号
臨床現場から見る敏感肌の変遷
| 月号・特集 | Cosmetic Science 2026年4月号 |
|---|---|
| 論文No | 01 |
| 著者所属 | 稲田堤ひふ科クリニック |
| 著者 | 関東 裕美 |
| タイトル | 臨床現場から見る敏感肌の変遷 |
| 論文の概要(要約) | 皮膚科臨床の立場から敏感肌概念の歴史的変遷と現代的意義を概説した総説である。敏感肌は皮膚科学における明確な疾患定義を持たないものの、バリア機能低下を背景とする主観的症状の集合として「症候群」と捉えられ、世界的に自覚率が上昇している。日本では女性の8割以上が敏感肌を自覚するとの報告があり、初診患者50名の調査では年代によって要因の認識が異なることが示された。著者は敏感肌の背景に接触皮膚炎・アトピー性皮膚炎・酒皶・ざ瘡といった皮膚疾患、肝腎障害・糖尿病・腸疾患・加齢などの全身疾患、さらに心因性反応や化粧品過剰使用の関与があることを症例提示とともに整理し、適切な洗顔・保湿・遮光指導によるQOL維持の重要性を強調している。 |
| 研究目的 | 敏感肌の臨床的定義と評価法の歴史的変遷を整理し、現代における敏感肌の捉え方を皮膚科臨床の立場から明らかにすること。 |
| 手法 | 文献レビューおよび著者自身の皮膚科クリニックにおける臨床経験・初診患者調査(N=50)・症例提示に基づく総説。乳酸スティンギングテストやカプサイシン試験等の国内外の客観的評価報告も参照している。 |
| 主要成果 | 敏感肌は皮膚疾患・全身疾患・心因性反応・加齢・ホルモン変動など多様な要因で惹起され、患者の訴えの最大誘因は化粧品使用であると指摘される。臨床では血液・皮膚検査で背景疾患を鑑別し、低刺激洗浄剤・保湿剤・ノンケミカル遮光剤を用いた生活指導が症状改善と医師患者間の信頼形成に寄与する。 |