2026年4月号

3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(iVC®-3LGA)の持続的な皮膚バリア機能向上効果

月号・特集 Cosmetic Science 2026年4月号
論文No 06
著者所属 株式会社成和化成
著者 鈴木 咲紀/吉岡 正人
タイトル 3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(iVC®-3LGA)の持続的な皮膚バリア機能向上効果
論文の概要(要約) 活性酸素種(ROS)による細胞障害に着目し、細胞自身の抗酸化システム活性化を通じて持続的なバリア機能向上をもたらす新規化粧品原料iVC®-3LGAの機能を紹介した原料解説である。正常ヒト表皮角化細胞を用いた実験で、iVC®-3LGAはアスコルビン酸および既存誘導体より低濃度で高い細胞内ROS消去能を示す一方、過酸化水素消去能は低く、細胞作用型の抗酸化物質であることが示唆された。メカニズム解析ではPPARγ・Nrf2発現亢進、γ-GCS発現増加、グルタチオン産生量の濃度依存的増加を確認。3次元皮膚モデルではラメラ構造肥厚化とTEWL低下が認められ、8週間連用試験でスティンギングスコアが低下し敏感肌の刺激感受性軽減効果を示した。
研究目的 細胞内抗酸化システムを活性化しラメラ構造を強化することで持続的な皮膚バリア機能向上をもたらす新規原料iVC®-3LGAの有用性を検証すること。
手法 正常ヒト表皮角化細胞でのROS消去能・遺伝子発現解析(PPARγ、Nrf2、γ-GCS)、グルタチオン産生量測定、3次元皮膚モデルでの紫外線・大気汚染物質刺激下ROS可視化・細胞間脂質定量・透過型電子顕微鏡によるラメラ構造観察・TEWL測定を実施。さらにメチルパラベンにスティンギングを感じる被験者4名を対象にiVC®-3LGA1%配合O/W乳化物を頬部へ1日2回8週間連用し、0.25%メチルパラベン水溶液によるスティンギング反応を5段階評価で検証した。
主要成果 iVC®-3LGAは低濃度で高い細胞内ROS消去能を示し、PPARγ・Nrf2・γ-GCSの発現と細胞内グルタチオン産生を濃度依存的に増加させた。3次元皮膚モデルではセラミド・遊離脂肪酸・コレステロール量とラメラ構造厚が増加し、TEWLが低下した。ヒト連用試験ではスティンギングスコアが減少し、敏感肌者の刺激感受性軽減効果を示した。

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