2026年4月号
天然原料による表皮への保護効果
| 月号・特集 | Cosmetic Science 2026年4月号 |
|---|---|
| 論文No | 07 |
| 著者所属 | ダニスコジャパン株式会社(IFFグループ) |
| 著者 | 樫村 猛伯/Piera Pericu/Carole Gherardi |
| タイトル | 天然原料による表皮への保護効果 |
| 論文の概要(要約) | 敏感肌対応の処方設計を支える天然化粧品原料として、ベタイン(GENENCARE® OSMS BA)とグアーガム(AURIST™ GHI)の表皮保護効果を概説した原料解説である。ベタインは甜菜由来のオスモライトとして水分バランスと高分子構造を保護し、ザインテストで界面活性剤によるタンパク変性抑制を示した。パッチテストで3.5%配合により10%SLESのIrritation scoreが約44%低減し、in vivo試験では3%配合エマルジョンの4週間使用でTEWLが有意に低下、in vitroでTEERを有意に上昇させタイトジャンクション強化を示した。グアーガムはキサンタンガムとの併用で粘度・降伏値の相乗効果を発揮し、全滑り速度で摩擦係数が低く物理刺激低減に寄与することを結論づけている。 |
| 研究目的 | 敏感肌対応製品の処方骨格として機能する天然原料ベタインとグアーガムの表皮バリア機能および物理刺激低減効果を整理し、その有用性を提示すること。 |
| 手法 | ベタインについてはザインテスト、25名のパッチテスト(10%SLESへの2〜7%ベタイン配合)、41名のin vivo試験(冬季28日間、3%ベタイン配合O/WエマルジョンのTEWL測定)、単層培養ヒト表皮角化細胞でのTEER経時測定(0〜500μM)を実施。グアーガムについてはキサンタンガムとの併用系における粘度・降伏値測定、Stribeck curve(custom three-balls-on-plate系)による摩擦係数評価、及び粘膜刺激性のin vitro vaginal irritation testを紹介した総説的報告。 |
| 主要成果 | ベタインは3.5%配合で48時間後SLES刺激のIrritation scoreを約44%低減し、3%配合クリームの4週間使用でTEWLを有意に改善、100μM以上の添加でTEERを用量依存的に増加させタイトジャンクションを強化した。グアーガムはキサンタンガムと4:1で併用した際に粘度・降伏値の相乗効果が最大となり、全滑り速度域で摩擦係数がキサンタンガム単独処方より一貫して低下し、物理刺激低減に寄与することが示された。 |